認定NPO法人 高卒支援会 様
AIが変えた学びの現場。
生徒は自然に「自分で調べる」力が育ち、
サポートのマンパワーを大きく軽減。
認定NPO法人 高卒支援会様が「Xlabo-Platform」を導入されてから、約半年が経過しました。 子どもたちの支援を続ける現場で、Xlabo-Platformをどのように活用され、どのような変化をもたらしたのか。 「導入してわかった良いところ」 と 「これからの課題」 について、事務局長をお勤めの大倉様にお話を伺いました。
導入を検討されている方にヒントとなる実例です。ぜひご覧ください。
まずは貴会の活動内容についてお聞かせください。
大倉さん:私たちは、認定NPO法人高卒支援会といいまして、子供たちが規則正しい生活を送り、自信を持ち、社会に貢献する未来を実現することをミッションと考え、様々な活動をさせていただいております。
主には不登校や引きこもりのこどもに居場所を提供し、学習のサポートを行います。完全に引きこもりのこどもには、自宅に出向き、 「アウトリーチ」 という 「話す」 ことによっての外への興味、例えばゲームの話をして、「一緒にゲーム買いに行こうよ」という形だったり、ご飯を食べに行ったりというところから、外に出るきっかけを作ってあげるという活動を行っています。
今現在、どのぐらいの人数の方が通われていますか?
大倉さん:現在は小学生の受け入れを始め、通っているのはだいたい40名前後です。併せて訪問授業で5〜6名が在籍しています。
毎年だいたいその範囲内で支援を継続しています。
Xlabo-Platformについて、どのように活用されていますか ?
大倉さん:今後の日本社会のAIとの関係性において、まずは 生徒がAIに触れて欲しい というのが僕の中で大きな希望でした。どう使うかは、「やってみないとわからない」のがAIだと思っていたので、どんな使い方をしてもいいから使ってみて欲しいと試験的に導入しました。
僕も意外だったのは、例えばあまり勉強面や学習面でサポートが必要ない生徒は、学習の指導よりも長いスパンでの 学習計画を立てる時に、AIに相談する といった使い方をしています。 発達の段階の凸凹がある生徒においては、 言われてもわからないけど、文字だと分かる、図だと分かる。 そういう生徒には、単純に高校卒業するための学習サポートとして、AIが実はすごく相性が良かったという、これも僕が当初意図してなかった部分です。生徒に使ってみてもらって、初めて分かりました。

貴重な教育現場での様子をありがとうございます。 実際に生徒たちがAIに質問している様子を見られて、講師の目線ではどのような効果がありますか?
大倉さん:特に高校生は何に困っているか、というのが正直よく把握できない部分はあったんですよね。どのレベルで分かっていないのか。
もちろん高校の管理システムもあるんですけど、全体のレポートしか出せないため、詳細な質問の箇所などが視覚化しづらかった点を目に見えるのですごくいいなと思います。
講師からの「視覚化」ですね。他にも効果を感じたところはありますか。
大倉さん:AIにふれた上で生徒が自主的にChatGPTなどのアプリを入れていると聞きました。 導入当初の目論見通り、AIが良く分からないものから「使える、便利だ」と思ってもらえたことが、たぶん一番の成果かなと思います。
単純に登校できる高校生や中学生は対面で授業ができるので、コミュニケーションの機能はあまり普及していませんが、こういうのがあるんだ、大人も会社で使うんだ、という模擬体験に繋がっています。今後大人になって働く上で、このようなシステムやAIに触れた経験があるということは、すごく大事なことだと思います。
コミュニケーション機能はあまりご利用がないとのことでしたが、対面では難しいコミュニケーションが円滑になった事はありますか?
大倉さん:引きこもりの生徒にとって、勉強面はオープンしたくない場合があります。 単純に「できない」ことを見せたくない、自信がないのです。それをこのシステムだと、意識せずに見られるので、それはXlaboの恩恵です。
なかなか言語化しづらい「何がわからない」とか、勉強面で「ここが困ってる」という事は、生徒が増えたらこのようなシステムを使わないとフォローしきれないと思います。
高卒支援会では社会に子どもたちが出ていくことをミッションとして活動してるので、生徒を増やすことは想定していませんが、規模の大きい教育現場でこそ、Xlaboが必要になると思います。

これから追加してほしい、改善してほしいことはありますか?
大倉さん:Xlaboは使い方次第だと思います。まだ使いこなせていない機能がありますので、定期的に説明会などを開催いただけると助かります。
カスタマーサポートという形で、説明会を開催しています。生徒さんにもご参加いただけると、使い方のアドバイスも出来ます。
大倉さん:自分としては特に動画コンテンツ作成に興味があるのですが、手が出せていない状況です。動画に対して問題を作るといった使い方もできたと思うので、利用したいと考えています。 それは生徒向けではなく、支援者育成に使いたいなと思っています。
社員教育で使われている企業もあります。例えば保険の営業マンに対して、売り方やトーク内容を全部動画講座にまとめて、いつでも自分が苦手な部分を見返せる。複雑な商材の知識が必要なので、その知識を補完するのに重宝されているようです。 ほかの教育現場にも、 Xlaboをお勧めしたいと思われましたか?
大倉さん:特にもっと発達問題を専門でやってるところに強く需要があるんじゃないかなと思います。通信制高校は、レポートとスクーリングが条件となるのですが、レポートの難易度が上がってきています。生徒の人数も増えてしまっていて、定時制と逆転してしまいました。
通信制の授業では動画を見て進める授業となりますが、本来は具体的なサポートで回答を導かなければなりませんが、人の力では絶対的に限界が来ています。
試験的にXlaboを導入してみましたが、コミュニケーションが取れていると感じていた部分でも、新たな気付きは結構ありました。Xlaboはできない生徒がいちばん得するシステムかなと思います。 人よりうまくフォローしてくれますし、私たちもそこに取られていた時間が半端ない。学習フォローを任せられるのは本当に助かります。
負担の軽減になりましたか?
大倉さん:めちゃめちゃなります。まず変な質問が来なくなりました。 そもそも、その手の質問には自分で調べなさいというスタイルでしたが、「天皇って何ですか?」みたいな質問が来ると、「Xlaboで調べてみたら」と返します。私よりよほど上手に説明してくれるので。
他には何かありますか?
大倉さん:あとは、使う人側でデザインを変えられてもいいのかなと思います。単純に背景とか。選べるものもあり、オリジナルも可能で。意外にそういうところがやる気を掻き立てたりして。
実はオリジナルのロゴを入れたり、全体的な色を変えるカスタマイズは可能です。 企業によっては自社のシステムであるかのような見た目を作成されています。
大倉さん:私たちも検討してみます。教育業界向けの動画コンテンツは、まだあまり充実できていません。 IT以外のコンテンツを自分たちで制作してみたいなと思いますね。